獲得実績

窃盗事件の実績

1 無罪事例

(1)全部無罪

平成26年(わ)第49号窃盗被告事件。平成27年4月14日東京地方裁判所立川支部刑事第2部判決

  • 事案の概要:50代の男性がゲームソフト等販売価格合計4万5530円の品々を万引き。
  • 弁護活動の結果:犯行当時,NCSE(非けいれん性てんかん重積nonconvulsive status epilepticus)を起こしており,行動制御能力を欠いていたとして,無罪。

(2)一部無罪

平成27年(わ)第230号 常習累犯窃盗被告事件。平成30年1月31日福島地方裁判所郡山支部判決

  • 事案の概要:前刑の同種万引き事件で懲役1年2月の実刑判決を受け,その刑の執行を受け終わってから,1年10か月に満たない間に,地元のスーパーマーケットで牛肉2パック等9点(販売価格合計2740円)を窃取し(本件犯行1),常習累犯窃盗の罪で起訴されたところ,その保釈中に同系列の別店舗において,再び,ホットケーキ1袋等9点(販売価格合計1936円)を窃取し(本件犯行2),常習累犯窃盗の罪と一罪の関係にあるとして訴因変更請求された50代女性の同種再犯事案。
  • 弁護活動の結果:「本件犯行2の当時,被告人は,他の特定される解離性障害‐ストレスの強い出来事に対する急性解離反応(OSDD)の状態にあり,その影響を著しく受けて,心身が統合されず解離したまま本件犯行2に及んだもので,万引きの違法性を認識する判断能力又は違法性の意識によって行動の制御をする能力を有さず,心神喪失の状態にあったとの合理的な疑いが残る」として一部無罪。

2 心神耗弱事例

①平成26年(わ)第375号窃盗被告事件。平成27年4月15日新潟地方裁判所刑事部判決

  • 事案の概要:神経性無食欲症及び低酸素脳症による認知症の状態にあった30代の女性が,スナック菓子等合計1810円を万引き.
  • 弁護活動の結果:心神耗弱を認定の上,服役経験のある被告人に対しては異例の懲役7ヵ月の判決。

②平成26年(わ)1308号窃盗被告事件。平成27年10月15日横浜地方裁判所第4刑事部判決

  • 事案の概要:80代後半の男性が前刑の罰金刑から約1年4か月後にデパートの文具売場でマー
    カーマジック等32点(販売価格合計4798円)を万引きした事案。
  • 弁護活動の結果:犯行当時,前頭側頭型認知症の影響で行動制御能力が著しく減退しており,心神耗弱状態であったとして,懲役8か月執行猶予2年の判決。

③平成25年(わ)第338号。大阪地方裁判所岸和田支部平成28年4月25日判決

  • 事案の概要:前刑で保護観察付き執行猶予判決を受けた当日から万引きを再開し,ほぼ連日万引きを繰り返していた広汎性発達障害,摂食障害,クレプトマニア合併患者の被告人が,前刑判決後約2ヶ月経過後,スーパーマーケットにおいて,食品等95点(販売価格合計2万2772円)を万引きして逮捕された事案。
  • 弁護活動の結果:心神耗弱を認定,罰金25万円の判決を獲得(検察官の求刑 懲役1年6ヶ月)。

④平成27年刑(わ)第885号平成28年12月16日東京地方裁判所刑事第18部判決

  • 事案の概要:前刑の執行猶予判決の翌月にデパートの化粧品売場において、リップスティックのテスター2本(時価合計6264円相当)を窃取した統合失調症患者(40代女性)による同種万引き再犯事案。裁判の途中から当事務所の林弁護士が主任弁護人に就任。
  • 弁護の結果:懲役1年保護観察付き執行猶予4年(心神耗弱)(検察官の求刑:懲役1年2月・完全責任能力の主張)。※下記4㉓の事例

⑤令和3年(う)第541号窃盗被告事件。令和4年4月19日大阪高等裁判所第3刑事部判決

  • 事案の概要:前刑(万引き)で懲役の実刑に処せられ、その刑期満了から5年以内に、ホームセンターにおいて、クワガタ虫1組等11点(販売価格合計4482円)を万引きし、その事件で検察官の取調べを受けた2日後である同年11月9日、スーパーマーケットにおいて、トートバッグ1個等7点(販売価格合計1万865円)を万引きした複雑性PTSDを基盤とした解離性障害に罹患した50代女性による2件の同種万引き事案。
  • 弁護の結果:本件各犯行時、解離性障害による意識障害のため是非弁別能力又は行為制御能力の著しい低下があった疑いが残るといわざるを得ず、原判決は、被告人の完全責任能力を認めた点で事実誤認があるとし、原判決を破棄した上、懲役1年執行猶予5年保護観察付きの判決。

3 保護観察付執行猶予中の再犯事案(罰金)

上記2③の判決以外に,以下の判決を獲得。

①平成26年(ろ)第160号。平成27年11月25日松戸簡易裁判所判決。

  • 事案の概要:前刑(万引き)の保護観察付き執行猶予判決からわずか2ヶ月後にスーパーマーケットにおいて,菓子等食品25点(販売価格合計4064円)を窃取したとして起訴された摂食障害とクレプトマニアに罹患した40代女性の同種再犯事案。
  • 弁護活動の結果:罰金50万円の判決を獲得(検察官の求刑 懲役1年6ヶ月)。

②平成28年(う)第25号。平成28年5月31日東京高等裁判所判決。

  • 事案の概要:①と同じ。上記①の原判決の量刑が類似事案に比し軽すぎて不当であるとして,検察官によって控訴された事案。
  • 弁護活動の結果:控訴棄却(罰金50万円とした原審判決を維持)。

③平成27年(ろ)第52号。平成28年7月22日水戸簡易裁判所判決。

  • 事案の概要:犯行当時,78歳の女性が,前刑(万引き)の保護観察付き執行猶予判決からわずか3か月後にスーパーで菓子や日用品など合計6点(価格合計4883円)を万引きした事案。
  • 弁護活動の結果:高齢であること,認知機能や身体能力の低下がうかがわれること,親族の監督が期待できることなどを理由として,罰金50万円の判決(検察官の求刑 懲役1年)

④平成27年刑(わ)第3079号窃盗被告事件。平成29年3月3日東京地方裁判所刑事第10部判決。

  • 事案の概要:前刑(万引き)の保護観察付き執行猶予判決後、わずか5か月ほどで100円ショップにおいて裁縫糸11個(販売価格合計1188円)を万引きした摂食障害とクレプトマニア(窃盗症)等にり患した30代女性による同種万引き再犯事案。
  • 弁護の結果:罰金50万円(検察官の求刑:懲役1年2月)。

4 再度の執行猶予事例

①平成24年(わ)第1号窃盗被告事件。甲府地方裁判所平成24年11月19日判決。

  • 事案の概要:前刑で窃盗罪(万引き)により懲役10月3年間執行猶予の判決を受け,わずか10ヵ月あまりの執行猶予期間中の万引き再犯事例。
  • 弁護活動の結果:懲役1年執行猶予5年保護観察付きの判決を獲得。

②平成24年(わ)第454号窃盗被告事件さいたま地方裁判所川越支部平成25年3月22日判決。

  • 事案の概要:前刑で懲役8月執行猶予3年の判決を受け,執行猶予中の万引き再犯事例。
  • 弁護活動の結果:懲役1年執行猶予3年保護観察付きの判決を獲得。

③平成25年(う)第782号窃盗被告事件東京高等裁判所平成25年7月17日判決

  • 事案の概要:摂食障害を抱えた20代の女性が執行猶予中にコンビニで小物等3点(1616円相当)を万引きした事案。起訴前弁護から原審,控訴審と当事務所の林大悟弁護士が弁護を担当。原審では,被告人を懲役8月の実刑としたため,量刑を不服として再度の執行猶予を求めて控訴した。
  • 弁護活動の結果:懲役8月執行猶予3年保護観察付きの判決を獲得。

④平成25年(ろ)第244号窃盗被告事件東京簡易裁判所刑事第2室平成25年9月10日判決

  • 事案の概要:摂食障害に罹患している20代の女性の執行猶予中の再犯事案。衣服2点(販売価格合計1万500円相当)を万引き。
  • 弁護活動の結果:懲役1年執行猶予4年保護観察付きの判決を獲得。

⑤平成25年(う)第1280号窃盗被告事件東京高等裁判所第8刑事部平成25年11月1日判決

  • 事案の概要:摂食障害を抱えた20代の女性が執行猶予中に駅ビル内の店舗や近くのコンビニ等で短時間の間に日用品や食料品合計23点(5354円相当)を万引きした事案。控訴審から当事務所の林大悟弁護士,佐藤直樹弁護士が弁護を担当。原審では,被告人を懲役10月の実刑としたため,量刑を不服として再度の執行猶予を求めて控訴した。
  • 弁護活動の結果:懲役10月執行猶予4年保護観察付きの判決を獲得。

⑥平成25年(う)第1385号窃盗被告事件大阪高等裁判所第1刑事部判決

  • 事案の概要:前頭側頭型認知症に罹患している74歳の女性が執行猶予中に再度万引きをした事案。原審では実刑判決。
  • 弁護活動の結果:懲役10月保護観察付き執行猶予4年の判決を獲得。

⑦平成26年(わ)第119号窃盗被告事件神戸地裁判決

  • 事案の概要:摂食障害等に罹患している40代の女性の執行猶予中に衣服2点(販売価格合計6034円相当)を万引きした事案。
  • 弁護活動の結果:懲役1年執行猶予5年保護観察付きの判決を獲得。

⑧平成26年(ろ)第415号,第523号窃盗被告事件東京簡裁判決

  • 事案の概要:摂食障害,クレプトマニアに罹患している50代の女性が執行猶予中に菓子5個(販売価格合計1225円),しめじ2パック(販売価格合計216円)を万引きした事案
  • 弁護活動の結果:懲役1年執行猶予4年保護観察付きの判決を獲得

⑨平成26年(ろ)45号窃盗被告事件盛岡簡裁判決

  • 事案の概要:摂食障害,クレプトマニアに罹患している50代の女性が執行猶予中に炭酸飲料1本等13点(販売価格合計3234円),を万引きした事案。
  • 弁護活動の結果:懲役1年執行猶予3年保護観察付きの判決を獲得

⑩平成26年(う)1705号窃盗被告事件東京高裁第5刑事部判決

  • 事案の概要:クレプトマニア,解離性障害,大鬱病性障害,脳機能障害に罹患している40代の女性が執行猶予中に販売価格合計2000円の品々を万引きした事案。
  • 弁護活動の結果:懲役1年執行猶予3年保護観察付きの判決を獲得

⑪平成26年(わ)第401号窃盗被告事件松山地方裁判所刑事部判決

  • 事案の概要:前頭側頭型認知症に罹患している70代の女性が執行猶予中に塩さば切り身等9点(販売価格合計3741円)を万引きした事案
  • 弁護活動の結果:懲役1年執行猶予4年保護観察付きの判決を獲得

⑫平成27年(わ)第178号窃盗被告事件名古屋地方裁判所刑事第4部判決

  • 事案の概要:30代の女性が前刑の猶予判決から1年足らずで大型スーパーで食料品48点(販売価格合計約9600円)を万引きした事案。
  • 弁護活動の結果:懲役1年執行猶予5年保護観察付きの判決を獲得

⑬平成27年(わ)第260号窃盗被告事件東京地方裁判所刑事第17部判決

  • 事案の概要:40代の女性被告人が前刑の猶予判決からわずか1年でドラッグストアでゴミ袋や風邪薬等6点(販売価格合計3717円)を万引きした事案。
  • 弁護活動の結果:懲役1年執行猶予4年保護観察付きの判決を獲得

⑭平成27年(う)第1321号窃盗被告事件東京高等裁判所第10刑事部判決

  • 事案の概要:70代の女性被告人が前刑の猶予判決から約1年で,スーパーにおいて菓子1箱(販売価格600円)を万引きした事案。
  • 弁護活動の結果:懲役7月執行猶予4年保護観察付きの判決を獲得

⑮平成27年(ろ)第8号 窃盗被告事件伊勢簡易裁判所平成28年3月2日判決

  • 事案の概要:60代の女性被告人が前刑の猶予判決から約2年で,スーパーで塩さんま等計5点(4,698円)を万引きした事案。
  • 弁護活動の結果:懲役1年執行猶予5年保護観察付きの判決を獲得

⑯平成27年(わ)第1420号 東京地方裁判所立川支部平成28年3月23日判決

  • 事案の概要:窃盗罪による罰金前科1犯,懲役前科1犯を有する70代前半の女性被告人が,前刑の執行猶予判決後わずか2か月余りでスーパーマーケットにおいて食用調理油1本等7点(販売価格合計2446円)を万引きした事案。被告人は、弁護人が依頼した医師により前頭側頭型認知症ないしアクティベーション・シンドロームと診断された。
  • 弁護活動の結果:懲役1年執行猶予4年保護観察付きの判決を獲得(検察官の求刑 懲役1年2ヶ月)。

⑰平成27年(ろ)第1126号 東京簡易裁判所平成28年6月22日判決

  • 事案の概要:妊娠中の被告人が,窃盗罪による懲役1年執行猶予3年の猶予期間中に,コート等4点(販売価格合計2万2920円)を万引きした事案。摂食障害とクレプトマニアの治療に専念し,親族のバックアップを受けて生まれて間もない乳児の育児をしながら更生を図る環境調整をした。
  • 弁護活動の結果:懲役1年執行猶予4年保護観察付きの判決を獲得(検察官の求刑 懲役1年6ヶ月)。

⑱平成28年(う)第418号 大阪高等裁判所平成28年7月29日判決

  • 事案の概要:窃盗罪による懲役10ヶ月執行猶予3年の猶予期間中に,うなぎ蒲焼き等合計7点(販売価格合計3753円)を万引きした事案。原審では前頭側頭型認知症に罹患していると認定されたものの実刑判決となった。当事務所の林弁護士が控訴審から弁護を担当し、原判決以降の家族のさらなる協力(長女の同居)や運転免許証の返納等,再犯防止の態勢を整えた事案。
  • 弁護活動の結果:懲役1年執行猶予4年保護観察付きの判決を獲得(検察官の求刑 懲役1年2ヶ月)。

⑲平成28年(う)第418号 大阪高等裁判所平成28年7月29日判決

  • 事案の概要:窃盗罪による懲役10ヶ月執行猶予3年の猶予期間中に,納豆1パック等合計14点(販売価格合計2013円)を万引きした事案。前頭側頭型認知症が犯行に相当な影響を及ぼしているものと判断され,
    家族の監督など環境が以前より整ってきたことから,社会内での更生の機会を与えるのが相当であるとした。
  • 弁護活動の結果:懲役1年執行猶予4年保護観察付きの判決を獲得(検察官の求刑 懲役1年2ヶ月の実刑)。

⑳平成28年(ろ)第78号平成28年11月8日宇都宮簡裁判決

  • 事案の概要:前刑の執行猶予判決後、わずか5か月にも満たないうちに百貨店の食品売場において、菓子3点(販売価格合計376円)、および、フロア内の別店舗で日用品3点(販売価格合計5102円)を万引きした摂食障害とクレプトマニア(窃盗症)合併患者(30代前半の女性)による同種万引き再犯事案。
  • 弁護の結果:懲役1年保護観察付き執行猶予4年(検察官の求刑:懲役1年)。

㉑平成28年(う)第1459号平成28年12月13日東京高等裁判所第10刑事部判決

  • 事案の概要:前刑の執行猶予判決からわずか10か月で食料品店において、食品13点(販売価格合計8380円)を万引きしたクレプトマニア(窃盗症)患者(60代後半の女性)による同種万引き再犯事案。原審(横浜地裁)は、懲役10月の実刑に処した。当事務所の林弁護士が控訴審から受任。
  • 弁護の結果:原判決破棄・懲役10月保護観察付き執行猶予4年。

㉒平成27年刑(わ)第885号平成28年12月16日東京地方裁判所刑事第18部判決

  • 事案の概要:前刑の執行猶予判決の翌月にデパートの化粧品売場において、リップスティックのテスター2本(時価合計6264円相当)を窃取した統合失調症患者(40代女性)による同種万引き再犯事案。裁判の途中から当事務所の林弁護士が主任弁護人に就任。
  • 弁護の結果:懲役1年保護観察付き執行猶予4年(心神耗弱)(検察官の求刑:懲役1年2月・完全責任能力の主張)。※上記2④の事例

㉓平成28年(ろ)第259号平成28年12月22日東京簡易裁判所判決

  • 事案の概要:前刑(職場ねらい窃盗)の執行猶予判決後、わずか10か月余りで百貨店内の化粧品売場において化粧品8個(販売価格合計3万6288円)を万引きした摂食障害とクレプトマニア(窃盗症)にり患した20代女性による万引き再犯事案。
  • 弁護の結果:懲役1年保護観察付き執行猶予3年(検察官の求刑:懲役1年6月)。

㉔平成29年(わ)第100号平成29年10月20日大阪地方裁判所堺支部判決

  • 事案の概要:前刑(万引き)で懲役1年執行猶予3年の判決を受けた50代後半の女性が盗癖治療のために任意で入院していた精神病院から外出し,駅近くのショッピングプラザの食料品売場において,缶ビール等12点(販売価格合計4654円)を窃取した事案。
  • 弁護の結果:懲役1年執行猶予5年保護観察付き。

㉕平成29年(ろ)第109号仙台簡易裁判所平成29年11月22日判決

  • 事案の概要:摂食障害を抱えた20代女性が前刑の同種万引事件による執行猶予期間中にスーパーマーケットで食品類71点(販売価格合計1万1478円)を万引きし,同日に他のスーパーマーケットで食品類12点(販売価格合計2931円)を万引きしたという窃盗2件の事案。
  • 弁護の結果:懲役1年執行猶予4年保護観察付き。

㉖平成29年(わ)第207号窃盗被告事件 津地方裁判所四日市支部平成30年1月12日判決

  • 事案の概要:摂食障害を抱えた30代女性が前刑の執行猶予期間中にドラッグストアでおにぎり2個(販売価格合計138円)を万引きしたという窃盗1件の事案。
  • 弁護の結果:懲役1年執行猶予4年保護観察付き(検察官の求刑:懲役1年2月)。

㉗平成29年(わ)第622号窃盗被告事件 東京地方裁判所立川支部刑事第3部平成30年3月16日判決

  • 事案の概要:前頭側頭型認知症に罹患している70代後半の男性が前刑の執行猶予期間中にスーパーマーケットで接着剤1個(販売価格409円)を万引きしたという窃盗1件の事案。
  • 弁護の結果:懲役1年執行猶予4年保護観察付き(検察官の求刑:1年6月)。

㉘平成29年(う)第1977号窃盗被告事件 東京高等裁判所第11刑事部平成30年5月11日判決

  • 事案の概要:認知症に罹患した70代後半の女性被告人が、前刑の執行猶予判決言渡しから1年3か月でスーパーマーケットにおいて,保存容器1個等7点(販売価格合計1551円)を窃取した同種万引き再犯事案。
  • 弁護の結果:原判決破棄・懲役1年執行猶予4年保護観察付き(原審:懲役1年2月)。

㉙平成29年(ろ)第7号窃盗被告事件 青森簡易裁判所平成30年6月1日判決

  • 事案の概要:知的障害、窃盗症(クレプトマニア)、醜形恐怖症、ベンゾジアゼピン依存症と診断された40代男性の被告人が前刑の執行猶予期間中にスーパーマーケットにおいて、栄養ドリンク等4点(販売価格合計1328円)を万引きした同種万引き再犯事案。。
  • 弁護の結果:懲役1年執行猶予4年保護観察付き

㉚平成29年(ろ)第31号窃盗被告事件 越谷簡易裁判所平成30年7月9日判決

  • 事案の概要:前頭側頭型認知症(FTD)と診断された40代女性被告人が、前刑により執行猶予に付されて約4か月後にコンビニエンスストアで薬1箱等9点(販売価格合計1836円)を万引きし、逮捕後釈放され、当事務所の林大悟と面談し、林弁護士に弁護を依頼した後、約1週間後にスーパーマーケットにおいてサラダ1パック等13点(販売価格合計2763円)を万引きした同種万引再犯事案。
  • 弁護の結果:懲役1年執行猶予4年保護観察付き(検察官の求刑:懲役1年6月)

㉛平成31年(ろ)第1号窃盗被告事件 飯田簡易裁判所令和元年10月29日判決

  • 事案の概要:クレプトマニア(窃盗症・病的窃盗)と診断された60代の女性が前刑の執行猶予判決宣告の約1か月後にスーパーマーケットにおいて、ボイルたらばがに等19点(販売価格合計1万8371円)を万引きした同種万引き再犯事案。
  • 弁護の結果:懲役1年執行猶予5年保護観察付き(検察官の求刑:懲役1年2月)

㉜平成31年(わ)第284号窃盗被告事件 名古屋地方裁判所令和2年2月17日判決

  • 事案の概要:神経性過食症、窃盗症、解離性障害にり患している40代の女性が前刑で保護観察付き執行猶予判決を得て、その執行猶予の期間内(本件時、保護観察は仮解除されていた)に100円ショップにおいて、食料品24点(販売価格合計2592円)を万引きした同種万引き再犯事案。
  • 弁護の結果:懲役1年執行猶予5年保護観察付き(検察官の求刑:懲役1年6月)

㉝令和2年(う)第82号窃盗被告事件 名古屋高等裁判所刑事第2部令和2年7月1日判決

    上記の控訴審判決であり、検察官控訴を棄却。

㉞令和3年(わ)第5号窃盗被告事件 山口地方裁判所岩国支部令和3年11月29日判決

  • 事案の概要:窃盗症、摂食障害、ため込み症に罹患した50代女性被告人が、同種万引き事件の執行猶予判決から1年7か月ほど後の猶予期間中にドラッグストアにおいて、惣菜パン3個等4点(販売価格合計415円)を万引きした同種万引き再犯事案。
  • 弁護の結果:懲役1年執行猶予5年保護観察付き(検察官の求刑:懲役1年2月)

㉟令和3年(わ)第243号窃盗被告事件 神戸地方裁判所伊丹支部令和5年2月8日判決

  • 事案の概要:解離性障害、複雑性PTSD、抗不安薬エチゾラムによる脱抑制と診断された50代の女性が前刑の執行猶予判決から1年も経たないうちにスーパーマーケットにおいて、食料品等13点(販売価格合計3545円)を万引きした同種万引き再犯事案。
  • 弁護の結果:懲役1年執行猶予5年保護観察付き(検察官の求刑:懲役1年2月の実刑)

5 控訴審事例

(1)罰金判決

    検察官控訴を棄却した上記3の

(2)再度の執行猶予判決

    1 執行猶予判決
    平成23年に原判決破逆転棄(自判)懲役1年執行猶予4年保護観察付きの逆転執行猶予判決を獲得した他、原判決破棄自判して再度の執行猶予とした上記4の④、⑥、⑦、⑪、⑮、⑲、㉒、㉙
    2 検察官控訴棄却
    上記4の

(3)執行猶予判決

①平成29年(う)第1884号窃盗被告事件 東京高等裁判所第2刑事部平成30年3月27日判決

  • 事案の概要:前頭側頭型認知症に罹患している50代後半の女性が執行猶予期間中にスーパーマーケットで、生椎茸等5点(販売価格合計1268円)を窃取したという事案。原審の判決前に前刑の執行猶予期間は満了した。原審は,懲役10月の実刑判決。
  • 弁護活動の結果:原判決破棄・懲役10月執行猶予3年

②令和3年(う)第152号窃盗被告事件 高松高等裁判所第1部令和4年3月17日判決

  • 事案の概要:被告人は、窃盗症、摂食障害、境界線知能(脳機能障害を含む。)と診断された30代女性であり、令和2年12月4日には窃盗罪、傷害の罪により懲役2年、3年間執行猶予の判決の宣告を受けていた。その判決宣告のわずか6日後に、ショッピングモールにおいて、医療用ドリンク1セット(販売価格合計891円)を万引きし、その翌日にも、同ショッピングモールにおいて、Tシャツ1枚等23点(販売価格合計1万1250円)を万引きして逮捕・起訴された。原審高松地方裁判所は、被告人に対し、懲役8月の実刑を言い渡した(検察官の求刑:懲役1年4月)。
  • 弁護活動の結果:原判決破棄・懲役1年執行猶予5年保護観察付き

③解離性障害による意識障害で心神耗弱を認定した上記2の

(4)減刑

①平成25年(う)第1970号窃盗被告事件 東京高等裁判所第8刑事部平成26年3月19日判決

  • 事案の概要:摂食障害に伴う窃盗癖に罹患している30代前半の女性被告人が前刑での実刑判決が確定して半年余りの間収容を待つ状況が続く中で、スーパーマーケットで食料品10点(販売価格合計3119円)を窃取した、という事案。原審のさいたま地方裁判所は、被告人を懲役2年2月の実刑に処した。
  • 弁護活動の結果:原判決破棄自判。懲役1年6月

②平成26年(う)第1128号窃盗被告事件 東京高等裁判所第4刑事部平成26年12月22日判決

  • 事案の概要:摂食障害に罹患した30代女性被告人が前刑の執行猶予期間中にスーパーマーケットで食料品27点(販売価格合計9819円)を窃取した同種万引き再犯事案である。原審の東京簡易裁判所は、被告人を懲役1年の実刑に処した。
  • 弁護活動の結果:破棄自判。懲役8月(原審における未決勾留日数中10日をその刑に算入)

③平成27年(う)第1377号窃盗被告事件 東京高等裁判所第8刑事部平成28年5月20日判決

  • 事案の概要:前頭側頭型認知症に罹患した50代女性被告人が最終前科の執行猶予付き懲役刑の判決を宣告されてから9か月弱で店舗において折りたたみ傘等9点(販売価格合計8434円)を万引きしたという事案。原審のさいたま簡易裁判所は、被告人を懲役1年2月の実刑に処した。
  • 弁護活動の結果:破棄自判。懲役10月(原審における未決勾留日数中10日をその刑に算入)

6 任意的保護観察付き執行猶予事例

(1)裁判中に前刑の執行猶予期間が満了した事例

①平成24年刑(わ)第2086号窃盗被告事件 東京地方裁判所刑事第16部平成25年12月19日判決

  • 事案の概要:摂食障害に罹患している20代後半の女性被告人が前刑の執行猶予期間中にスーパーマーケットにおいて、菓子パン9個等18点(販売価格合計3335円)を窃取したという同種万引再犯事案。判決前に前刑の執行猶予期間は満了。
  • 弁護活動の結果:懲役1年6月(未決勾留日数中150日をその刑に算入)
    執行猶予5年(任意的)保護観察付き(検察官の求刑:懲役1年6月)

②平成26年(ろ)第45号窃盗被告事件 盛岡簡易裁判所平成27年1月9日判決

  • 事案の概要:50代前半の女性が前刑の執行猶予判決中に炭酸飲料1本等13点(販売価格合計3234円)を窃取した同種万引再犯事案。判決前に前刑の執行猶予期間は満了。
  • 弁護活動の結果:懲役1年執行猶予3年(任意的)保護観察付き(検察官の求刑:懲役1年)

③平成29年(ろ)第701号窃盗被告事件 東京簡易裁判所刑事第1室平成30年5月31日判決

  • 事案の概要:自己愛性パーソナリティ障害、醜形恐怖症及び性別違和という精神疾患に罹患している30代前半の男性被告人が、同種事犯における前刑の執行猶予期間中にドラッグストアにおいて、ひげそり用替え刃2個(販売価格合計8704円)を万引きした事案。判決前に前刑の執行猶予期間が満了した。
  • 弁護活動の結果:懲役1年6月執行猶予4年保護観察付き(検察官の求刑:懲役1年6月)

④令和4年(わ)第159号窃盗被告事件 水戸地方裁判所土浦支部令和5年3月6日判決

  • 事案の概要:窃盗症と診断された70代の女性が前刑の執行猶予期間中にスーパーマーケットにおいて、おにぎり1個等5点(販売価格合計2225円)を万引きした同種万引き再犯事案。
  • 弁護活動の結果:懲役1年執行猶予4年保護観察付き

(2)前刑の執行猶予判決確定前の事例

①平成27年(ろ)第98号窃盗被告事件 東京簡易裁判所刑事第1室平成27年6月11日判決

  • 事案の概要:摂食障害に罹患した30代女性被告人が前刑の執行猶予判決宣告の6日後にコンビニエンスストアにおいて、長ねぎ3パック等6点(販売価格合計904円)を窃取したという同種万引再犯事案。
  • 弁護活動の結果:懲役6月執行猶予3年(任意的)保護観察付き(検察官の求刑:懲役6月)

②上記5(3)の

(3)裁判中に前刑の執行を終わった日から5年が経過した事例

解離性障害による意識障害で心神耗弱を認定した上記2の

(4)前刑の執行猶予期間満了から僅かな期間で再犯に及んだ事例

①令和4年(ろ)第321号窃盗被告事件 東京簡易裁判所令和4年11月1日判決

  • 事案の概要:摂食障害(神経性過食症)に罹患している30代の女性被告人が前刑の執行猶予期間が切れて僅か2か月余りで、スーパーマーケットにおいて、過食による嘔吐をする目的でサラダチキン2個等15点(販売価格合計2440円)を窃取した同種万引き再犯事案。
  • 弁護活動の結果:懲役1年6月執行猶予4年保護観察付き

7 不起訴事例

①東京・主婦・20代後半の女性

  • 直近前科:懲役1年執行猶予3年
  • 病状:摂食障害+薬物依存症+うつ病+窃盗症
  • 事案の概要:執行猶予中に万引きで検挙
  • 弁護活動の結果:不起訴

②埼玉・主婦・73歳の女性

  • 直近前科:懲役1年執行猶予3年
  • 病状:うつ病+窃盗症
  • 事案の概要:執行猶予中にスーパーで食料品を万引き
  • 弁護活動の結果:不起訴

③群馬・無職・20台前半の女性

  • 直近前科:懲役1年執行猶予3年
  • 病状:摂食障害・アルコール依存症・窃盗症
  • 事案の概要:猶予中にスーパーで食料品を万引き。
  • 弁護活動の結果:不起訴

④東京・主婦・60歳の女性

  • 直近前科:罰金
  • 病状:うつ病+窃盗症
  • 事案の概要:万引きで検挙
  • 弁護活動の結果:不起訴

⑤東京・無職・30代の女性

  • 直近前科:懲役の実刑判決
  • 病状:摂食障害(ブリミア・ネルボーザ:ビンジ食いと自己誘発嘔吐を伴う)+窃盗症(クレプトマニア)+気分変調性障害(最初診時にはSDS『自己記入式抑うつ尺度』64点で重度抑うつと判定)
  • 事案の概要:繰り返す万引き問題を治療する目的で主治医と相談し、特に起訴前弁護や公判での情状弁護をせず服役を選択。しかし、出所後3ヶ月も経たずに再犯。服役後の再犯から林大悟弁護士が弁護担当。
    • スーパーで食品等37点(7262円相当)万引き(さいたま地検)
      • 弁護活動の結果:不起訴
    • デパートで食品7点(6120円相当)万引き(東京地検)
      • 弁護活動の結果:不起訴
    • コンビニで食品等6670円相当万引き。H23.10.4 コンビニで食品等6853円相当万引き。同日コンビニで食品等7495円相当万引き。同日 コンビニで食品等1496円相当万引き(旭川地検)。
      • 弁護活動の結果:不起訴
    • コンビニで食品等25点(8849円相当)万引き(東京区検)
      • 弁護活動の結果:不起訴。
  • ※その他、入院時に他患の財布から5000円を抜く行為をした件について、不送致処分となった。

⑥愛知・30代の女性

  • 直近前科:万引きで執行猶予3年
  • 病状:摂食障害+クレプトマニア(窃盗症)
  • 事案の概要:スーパーで万引き
  • 弁護活動の結果:不起訴

⑦東京・30代の女性

  • 直近前科:なし。万引きの前歴はあり。
  • 病状:摂食障害+クレプトマニア(窃盗症)
  • 事案の概要:スーパーで万引き
  • 弁護活動の結果:不起訴

⑧東京・70代の女性

  • 直近前科:執行猶予判決
  • 病状:アルコール依存症+クレプトマニア(窃盗症)+ウェルニッケ・コルサコフ症候群
  • 事案の概要:執行猶予期間満了後間もなくドラッグストアで万引き
  • 弁護活動の結果:不起訴

⑨山梨・30代の女性

  • 直近前科:常習累犯窃盗実刑判決
  • 病状:摂食障害+クレプトマニア(窃盗症)
  • 事案の概要:スーパーで総菜等を万引き
  • 弁護活動の結果:不起訴

⑩兵庫・女性

  • 直近前科:常習累犯窃盗
  • 病状:摂食障害、アルコール依存症、クレプトマニア(窃盗症)等
  • 事案の概要:スーパーでの食品万引
  • 弁護活動の結果:不起訴

⑪東京・女性

  • 直近前科:窃盗罪で懲役の実刑(刑の執行を終わった日から1年ほど)
  • 病状:摂食障害・窃盗症(クレプトマニア・病的窃盗)
  • 事案の概要:デパートでの食品万引き
  • 弁護活動の結果:不起訴

⑫札幌・女性

  • 直近前科:窃盗罪で懲役の実刑
  • 病状:摂食障害・窃盗症(クレプトマニア・病的窃盗)
  • 事案の概要:置き配の窃取
  • 弁護活動の結果:不起訴

⑬福岡・女性

  • 直近前科:窃盗罪で懲役の実刑(2度服役・刑の執行終了後5年以内)
  • 病状:窃盗症(クレプトマニア・病的窃盗)
  • 事案の概要:百貨店において万引きをして検挙された後、他の施設で窃盗を行い、それらの検察官調べを受けた翌日にショッピングモール内で靴下2点を万引き
  • 弁護活動の結果:不起訴

8 大幅な減刑事例

①横浜地方裁判所第6刑事部平成23年(わ)第625号,2171号窃盗被告事件,平成23年9月21日判決。

  • 事案の概要:前刑で2年間服役してから5年以内の再犯であり,法律上執行猶予不可能な事案であった。当初,在宅であったが,裁判中に別件の万引き事件を起こし,逮捕勾留後に追起訴された。その結果,本件は,2件の万引き事件の併合事件となった。
  • 弁護活動の結果:裁判所は,懲役刑を選択し,刑期の点で被告人の神経性食欲不振症ないし窃盗症を考慮,懲役2年の求刑に対し,懲役1年2月・未決勾留80日を刑に算入した(求刑の5割8分)。受任後から判決まで寄り添ってきた弁護人の実感としては,当人の治療意欲はかなり高まっているように思えた。裁判官も最後の説諭において、「あなたにとって決して楽な判決ではないけど、あなたなら必ず立ち直れると信じています。これまでかなり強いこだわりをもって生きてきたのですから、これを社会に迷惑をかけないようにするという方向に対してこだわりを持てば、絶対に更生できると思います」と励ましの言葉を掛けていたことが印象に残っている。

②東京地方裁判所刑事第8部平成24年刑(わ)第1594号常習累犯窃盗被告事件,平成24年12月21日判決。

  • 弁護活動の結果:懲役3年の求刑に対し,懲役1年10月の判決獲得(求刑の6割1分)。

③長野地方裁判所上田支部平成24年(わ)第2号常習累犯窃盗被告事件。

  • 弁護活動の結果:懲役3年の求刑に対し,懲役1年10月の判決獲得(求刑の6割1分)。DSM-Ⅳ-TRのクレプトマニア診断基準Aについて,正面から合理的な解釈を示した画期的判決。

④平成27年(わ)第200号常習累犯窃盗被告事件。平成29年2月22日津地方裁判所四日市支部判決。

  • 事案の概要:前刑(窃盗罪)による服役後、約半年後にコンビニエンスストア内において缶チューハイ1本ほか2点(販売価格合計459円)を万引きした摂食障害・クレプトマニア(窃盗症)と診断された30代女性による万引き再犯事案。
  • 弁護の結果:懲役1年8月(検察官の求刑:懲役3年)。

その他,検察官の求刑を大幅に下回る減刑判決多数獲得

その他の刑事弁護の実績

上記窃盗事件以外の当事務所の弁護実績の一例をご紹介致します。

①不起訴事例

■殺人既遂否認事件

  • 事案の概要:殺人の共同正犯の嫌疑で逮捕勾留された事件。
  • 弁護活動の結果:否認を貫き,不起訴処分を獲得。

■大麻取締法違反否認事件

  • 事案の概要:深夜都内に駐車中に職務質問を受け,車内後部座席付近から大麻が発見され現行犯逮捕された事件。被疑者は一貫して被疑事実を否認。運転席から大麻吸引器が発見され,被疑者は「自分しか運転しない」と供述していた。
  • 弁護活動の結果:不起訴

その他,否認事件,自白事件含めて不起訴処分多数獲得

②重大事件の執行猶予判決獲得事例

■強盗致傷事件の裁判員裁判。

  • 事案の概要:共犯者2名でスーパーで大量に商品を万引き後,車で逃走した際,走行中の車内に半身を入れて被告人の足を掴んだ保安員を蹴り落とし,一時意識不明の重体にした事件。保安員はその後回復するも,事件の影響で職を失う。
  • 弁護活動の結果:被害店及び保安員と示談をするなどし,弁護側の主張どおりの懲役3年執行猶予5年保護観察付き判決を獲得。

■裁判員裁判実施前の傷害致死事件

  • 事案の概要:飲酒をする度に暴れて被告人に暴行を加えていた妻が,事件当日も飲酒して帰宅し,被告人に暴行を加えたため,被告人が布団の上で動かなくなるまで妻を抑えつけたが,翌朝動かない妻に気づき,被告人が救急車を呼んだところ死亡が確認された事件。
  • 弁護活動の結果:正当防衛の主張は排斥されたものの,情状が認められ,執行猶予判決を得た。

③殺意の否定+心神耗弱認定事例

■2件の強盗殺人未遂事件で起訴された裁判員裁判事件。

弁護活動の結果:弁護側の主張どおり,1件について殺意を否定し,強盗傷害罪の認定。また,2件を通じて,犯行時の心神耗弱を認定して大幅に刑が減軽された。なお,この事件は,現在,特に心療内科クリニック等で広く処方されているSSRIの著しい影響でなされた可能性が高いと鑑定された事例である。

その他,全国初の本格的否認事件の裁判員裁判を担当する等,公判弁護経験多数。

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書籍/論文

「摂食障害者の窃盗事件をどのように弁護したか」(特集)

  日本嗜癖行動学会誌『アディクションと家族』2010年4月号

執 筆 者 : 林 大悟

ケース研究「クレプトマニア(盗癖)を持つ被告人のケース」について

  現代人文社『季刊刑事弁護』64号

執 筆 者 : 林 大悟

『事例式 民事訴訟・非訟添付書類』

  新日本法規出版(随時刊行)

執 筆 者 : 共著 (林 大悟 他)

『相隣関係をめぐる法律と実務』

  ぎょうせい

執 筆 者 : 埼玉弁護士会編 共著(林 大悟 他)

『実践知財ビジネス法務』

  民事法研究会

執 筆 者 : 弁護士知財ネット編 共著(編集委員 林 大悟 他)

『治療的司法の実践』

  第一法規

執 筆 者 : 指宿 信[監修] 治療的司法研究会[編著]共著(林大悟 他)

『時の法令』(2020年9月15日号)

  (株)朝陽会発行・雅粒社編集

連載『弁護士CASE FILE』に『クレプトマニア(窃盗症)患者の反復窃盗事件の弁護活動』と題する小論を寄稿

『都市問題』(2021年2月号)

  公益財団法人後藤・安田記念東京都市研究所発行・後援:東京新聞

『再犯防止と出所者支援』の特集に『クレプトマニア・認知症と裁判―治療的司法観に基づく判決と再犯防止効果』と題する小論を寄稿

『行為依存と刑事弁護』

  日本加除出版株式会社

執 筆 者 : 共著(林大悟 他)

『時の法令』(2021年9月15日号)

  (株)朝陽会発行・雅粒社編集

連載『弁護士CASE FILE』に『精神障害者による常習累犯窃盗事件―「常習性」の解釈を争う』という小論を寄稿

『月報司法書士』(2021年10月号)

  日本司法書士会連合会

『(特集)依存症と向き合う』に『窃盗症(クレプトマニア)の理解と支援』と題する小論を寄稿

『ケース研究 責任能力が問題となった裁判員裁判Part2』

  現代人文社

執 筆 者 : 日本弁護士連合会・日弁連刑事弁護センター/日本司法精神医学会・精神鑑定と裁判員制度に関する委員会[編] 共著(林大悟 他)

 
 

取材等

弁護士列伝 弁護士ドットコム

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NHK 特報首都圏『なぜ増える 大人の万引き』

  2010年07月16日 19:30~
NHK特報首都圏「なぜ増える 大人の万引き」に林弁護士がゲストとして出演しました。

『COMPANY TANK』2010年8月号(国際情報マネジメント)

  2010年07月取材
インタビュー : 林 大悟 ,東谷 良子

NHK 『首都圏ネットワーク』 ~家賃保証会社の問題点等~

  2010年02月25日取材
NHK『首都圏ネットワーク』で「家賃保証会社の問題点等」について林弁護士が取材を受けました。

TBS『みのもんたの朝ズバッ!』

  2009年3月
毎週月曜日~金曜日あさ5:30から放送中の情報番組「みのもんたの朝ズバッ!」にて
林弁護士への取材内容(2009年3月2日取材)が放送されました。