Q1-13:クレプトマニア(窃盗癖)の治療は、具体的には何をするのですか。
下記のことを行います。
①個人精神療法
いわゆる心理カウンセリングのことです。患者と医師又はカウンセラーの一対一で行います。
②認知行動療法
クレプトマニア(窃盗癖)の方には、共通して歪んだ思考(「どうせ食べて吐いてしまうものだから、その代金を払うのはもったいない」等)がある場合があります。
そこでそのような認知上の歪みを修正し、病的な食行動や窃盗行為を訓練によって是正するのがこの療法です。
③集団療法
おなじクレプトマニア(窃盗癖)に悩む方々が集まって自由に話をします。議論になると逆効果になってしまいますので「聞きっぱなし、話しっぱなし」にします。これによって悩みを共有できますし、今まで人に話せなかったことをはき出すことができます。
④自助グループの利用
「KA(クレプトマニア(窃盗癖)ス・アノニマス)」という自助グループがあります。定期的にクレプトマニア(窃盗癖)の方々が集まり、「話しっぱなし、聞きっぱなし」の会を開いているものです。これにより③の集団療法を退院後も続けることができます。
このほか、クレプトマニア(窃盗癖)の家族に対してもカウンセリングが行われるケースがあります。クレプトマニア(窃盗癖)は、罹患した本人だけでなく、家族の方にも原因があるケースが非常に多いからです。