強盗致傷罪(刑法240条)が成立する可能性があります。

 窃盗犯が逮捕を免れる等の目的のために、暴行・脅迫をした場合は事後強盗が成立します(刑法238条)。
 そして、単に暴行・脅迫をした場合にとどまらず、怪我までさせてしまった場合には、強盗致傷罪が成立してしまうのです。
 これは非常に重い罪です。無期又は6年以上の懲役刑が科されます。
 更に、裁判員裁判の対象事件にもなります(裁判員裁判法2条1項1号)。

 クレプトマニアの万引きにおいても、強盗致傷に該当してしまう事案があります。ただ、検察官も強盗致傷では重すぎると考え、窃盗罪と傷害罪の併合罪として起訴することもあります。当然、弁護人としてはそれを狙って弁護します。