当事務所の林大悟弁護士、明石順平弁護士が平成26年9月26日,長野簡易裁判所において再度の執行猶予判決を獲得致しましたのでご報告致します。

事案の概要:事件番号は,平成26年(ろ)第25号窃盗被告事件。平成26年9月26日長野簡易裁判所刑事部判決。前頭側頭型認知症・脳機能障害 に罹患している60代の女性の執行猶予中の再犯事案。雑誌1冊等9点(販売価格合計3762円相当)を万引きした事案。

 被告人が罹患している前頭側頭型認知症・脳機能障害が本件犯行に相当影響していること、被告人の病気について家族が理解し,更正に尽力すること を誓っていること,入院治療を継続していること,自分の車を処分して万引きできない環境を整えていること等を考慮し,懲役1年執行猶予4年保護観 察付きの温情判決が下されました。弁護側の主張をきめ細かく認定した優れた判決です。また、公判を担当された検察官もとても誠実な方でした。

 本件は,高齢者の万引き事件において,前頭側頭型認知症が犯行に影響したことを認定した事案として,同種事案の先例の一つになりました。